2008-01-01から1年間の記事一覧

議論は零和ゲームではない

前々回の記事にトラックバックをいただいたので、こちらからも意見を書いてみたいと思います。まず、根本的な点として、 でも「お互いの意見を交換し、理解を深めること」が目的なのだとしたら、そこに必要な具体的行動は「わからないことがあったら質問する…

議論とは

前回の記事において、議論とは何たるかについて少し考察してみたのですが、さらに論を進めてみたいと思います。まず、議論に参加する者の建前上のスタンスですが、 自分自身では現時点において可能と思われる最大限の論理構築をした。しかし、うっかりや経験…

議論における意見の撤回は簡単

議論とは何たるかについてよく解っていないっぽい意見を目にしたので、ちょっと言及してみたいと思います。元記事は 意見を撤回すること:しっぽのブログ なのですけど、主張内容はというと、 自分の意見が間違っていると思ったら、撤回するべきだ 「「意見を…

無断言及禁止の論理

「無断リンク禁止」という言葉がよく用いられますが、アンカータグを用いた「リンク」であるかどうかはあまり本質ではなくて、早い話、言及先がどこに存在しているのか(言及した時点でどこに存在していたのか)が判るような形での「言及」に置き換えても同…

無断リンク禁止宣言サイトへの無断リンク行為とは

おそらく、無断リンクをされたくない側も、無断リンクをしたい側も、お互いに相手を無理に咎めすぎている部分があって、でもそのやりすぎな部分を削ぎ落とすとそれなりにシンプルな構造になっているような気がします。例えば、小学校の校庭にある踏み切り板…

「言及される前に消滅させたい」対「消滅させられる前に言及したい」

無断リンク禁止問題における天王山はここにあるのではないでしょうか。ここで「消滅させる」という言葉は象徴的に使っていて、より詳しく表現すると「言及されても構わないと自分自身で納得できるように対策をとる」ですけど。ある意味、「不手際は直せばい…

無断リンク禁止サイトに通告なしにリンクをするのはマナー違反かも

なぜか。以下の点から言えるような気がします。 リンクをされたくない側とリンクをしたい側で利害が一致していない リンクをされたくない側は、リンク行為がなされる前に通告を受けていれば、自身がどのような形で害を被るか(例えば、リンクをされるがまま…

無断リンク禁止を宣言することはマナー違反か否か

この争点において、「禁止」は「命令」であって「お願い」ではないのだからマナー違反であるとの指摘があります。両者ともに「要求」であることに違いはないのですが、ニュアンスとしてどこに本質的な相違点あるのかと考えてみると、おそらく「命令」には「…

喩えの用い方

喩えを用いると相違点についての突込みが入ることがあるのですが、単なる妨害工作なのか、それとも反論として成立しているのか、そのあたりについて論じてみます。具体例として、100人の人間からなる集団2つと100円玉2枚について考えます。まず、グ…

続・「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと

一つ前の記事に対してtakoponsさんから続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味という反応をいただきましたので、私が注目した点の中から突っ込みどころはとりあえず置いておくこととして、謎と感じた部分についていくつかを書いてみたいと思います。私が最も注…

「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと

無断駐リン禁止 - takoponsの意味を読んで、コメント欄でのお仲間たちたちと楽しげに和気藹々としている雰囲気に水を差すようで気が引けないわけではないのですけど、 弟:となると、「断りのないリンクはお断りします」と主張してる人って、いろいろ間違っ…

「揚げ足取り」という言葉の存在理由

2つ前の記事fujiponさんの喩え話への反応に対する違和感 - くっぱのブログのコメント欄において2008-04-07のコメント欄においてなされた議論が「揚げ足取り」行為であるか否かについてotsuneさんと議論が続いているわけですが、fujiponさんの言葉に対して、…

ブックマークコメントと車の運転における共通点

表題について、私が候補の一つとして考えているものを書いてみたいと思います。具体的には、車の運転における幅寄せ行為の「危険」性とコメントにおける俺判定表明行為の「侮蔑」性を例に説明を試みます。まず、幅寄せ行為についてですが、隣の車線にいる車…

fujiponさんの喩え話への反応に対する違和感

2008-04-07においてfujiponさんが述べた喩え話に対するotsuneさんの 「公道の厳しさを教えてやるぜ!」って威張る = はてブでネカティヴコメントを付ける とたとえるのはid:fujiponさんが「意図的に問題をすり替えているのか、周りが見えなくなっている」と…

喩え話への反論の作法

何かの論理構造を説明する際に喩え話を出すと、それに対する反応として、「その喩えは喩えとして相応しくない」という反論がなされることがあります。しかし、その反論の根拠が的を射ていないケースもよく見受けられるようです。そこで、「その喩えは喩えと…

全レス、それだ!

一度全レスしてみるといいよ!…わりと本気。 どうすればブクマコメントを気にしないでいられるか - novtan別館 なるほど、それ結構いいかも。 ネガティブに感じられるものを無視しましょう、という話ではありません。自己承認のみが目的ならそれでも良いです…

ポジティブ判定は本当に必要とされているのか

でも、これが「すげー上手い」「これはすごい」判定だったら、公開の場でして欲しいだろうから、「判定を非公開の場でするな」ではなくて、「ネガティブな判定は非公開の場でしろ」なのでは。 ネットのメタファーなら「広場で演説している」を推奨したい - A…

「スゲー下手!」「これはひどい」判定こそミクシィでやれ!

ウェブにおける他人からの「スゲー下手!」とか「これはひどい」というコメントへの接し方について、 WWW にリソースを公開するという行為は、パブリッシングと同等であるという考え方に基づくものです。簡単に言うと、本を出版してるのと同じなんだから、知…

ブックマークコメントは感想か?

はてブで付けられたコメントにブログの持ち主が反論できないのって、問題なんでしょうか? 個人的には、はてブはブログの読者が感想を投げるためのものだと認識しているんですよ。感想っていうのは読者が感じた感情を言葉にするものであって、どんな感想を持…

無断リンクとブログ台無し

いつか絶対に「リンクを張らないでくれ」とか「お前のせいでブログが台無しだ」とか言われるようになってしまう性質をDONTAKTは持ってるんですよねー、だってマイナーなブログを集めるってそういうことでもありますから。まぁそんなこと言われたら言われ…

原稿と段落表現

日本の商用ウェブサイトに原稿を出すと、段落が改まるとき、このように空行を入れたうえで、段落の最初に1字、空白をあける。私の知っている限り、新聞社もCNETやASCII.jpなどもすべてそうなっているが、これは日本だけの奇習 http://blog.goo.ne.jp/ikedano…

感想や批評での「面白い」「つまらない」は不必要

本や映画などの作品について「面白い」や「つまらない」とだけ表明することは、はたして感想と言えるでしょうか。例えば、ある作品に理由を明かすことなく「つまらない」と表明し、その作品の熱狂的なファンに「つまらないとは何事だ」と非難され、「個人の…

表現規制運動は無理解による恐怖に基づくのか?

人間って理由がつけられないことについて恐怖を覚えることが多いわけだ。昔の人は妖怪の仕業にしたりたたりのせいにして説明をつけていたし、妖怪がいなくなった今、科学的な説明が試みられているし、とにかく、意味不明というのは怖い。あと、暴力も怖い。…

児童ポルノ表現の真の暴力性

児童ポルノ規制についていろいろなブログでの意見を読んでみたのですけど、http://d.hatena.ne.jp/araignet/20080316/1205667464はなかなか勉強になりました。特に、目からうろこ的に響いたのが、 恐らく女性たちの本音を探れば、彼女たちは鬼畜ロリの排除を…

残虐なコンテンツを子どもにわざわざ見せる必要はあるのか?

有害コンテンツ規制を話題にした残虐なコンテンツを子どもにみせるべきか - 雑種路線でいこうという記事を発端にして、子供に残虐なコンテンツを見せるべきかという観点から様々な意見が出されているようです。例えば、残虐なコンテンツを子どもに見せないの…

責任を語るとき

「責任」という概念、あるいはこの言葉の用いられ方について、私個人としては常々謎深いというか奥深いというか霧に包まれているような気がしているのですけど、その霧のヴェールを少しでも剥がすべく、この概念の解釈について性懲りもなくチャレンジを続け…