続・「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと

一つ前の記事に対してtakoponsさんから

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

という反応をいただきましたので、私が注目した点の中から突っ込みどころはとりあえず置いておくこととして、謎と感じた部分についていくつかを書いてみたいと思います。

私が最も注目した点は、私の記事に対してtakoponsさんによってなされた要約で、この要約をもとに話が進んでいる部分があるのですが、まず私の書いた文面はこれ。

この手の結論を導くような喩えにおいて、考慮することを無視されがちな特性が「無断リンク禁止」には含まれているような気がします。それは、無断リンクをされる側がしようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除できるという点です。つまり、「無断リンク禁止」を宣言している人が、「リンクをされる前に自分の書いたものを変更したり削除したりするかどうかを判断したい」と考えている可能性です。

「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと - くっぱのブログ
続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

そして、takoponsさんによるこの部分の要約がこれ。

断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除したりできる。この可能性を、比喩の使用者は考慮せずに無視している。被リンク側が自由に記事を変更・削除できることは、「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなことである。

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

どこが違うのか解りますでしょうか。違っている部分を抜き出すと私の記事では

  • (前略)無断リンクをされる側がしようと思えば(中略)つまり、「無断リンク禁止」を宣言している人が、「リンクをされる前に自分の書いたものを変更したり削除したりするかどうかを判断したい」と考えている可能性です。

となっているのに、takoponsさんの要約での対応する部分を抜き出すと

  • (前略)断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えば(後略)

となっているわけです。つまり「される側」がいつのまにか「された側」になっていて、最後の一文が完全に無視されているということなのですが。私はリンク「される前」の対応について述べているのであって、リンク「された後」の対応の話が私の主張にいったいどのように関係するのかよく解らないのですが、とにかくtakoponsさんの主張はリンクされた後の対応の話を軸に進んでいるようでとても謎深いと感じました。

もう一点謎なのが、これ。

兄:簡単のために2つの考え方に絞って提示しよう。

1. サイト管理者に断りなく勝手にリンクを張る行為はマナー違反である。
2. ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができる。

弟:この2つの考え方は、考えることは可能だし、自由だね。

兄:そう。正しいか正しくないかは置いといて、これら相反する考え方は、考え(思考)としてはアリだ。

弟:でも、現実に則して考えた場合、片方に無理が生じてくると思う。

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができるが、それをすることはマナー違反である」とすれば形の上で相反しないし、双方に無理は生じてこないように思うのですけど。もちろん、私の主張はこれとは違っていて、「ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができるが、『連絡をすることを要求している人に』それをすることはマナー違反『でないとはいえない』」ですけど。

あと、2人の登場人物の会話で一方が論を解説して一方が納得するというスタイルは、宗教や思想のパンフレットなどでよく用いられている手法に通じるような雰囲気があって、なかなか興味深かったです。