無断リンクは自己責任か?

ウェブ上でリンクをしたいサイトを見つけたときに、そのサイトが無断リンクの禁止を宣言していることがあります。そのサイトに無断でリンクをしなければ、相手から嫌がられることはありません。一方、無断でリンクして相手にそのことが知られた場合には、嫌がられることになります。無断でリンクをして嫌がられた場合に、その結果について自己責任といえるでしょうか。無断リンクをするかどうかについてどちらを選択した場合にも、それに伴う結果は事前に知り得ているので、

に書いた論理に従うならば、自己責任といえるような気がします。

逆に、どのサイトが無断リンク禁止なのかの基準について明確にしていないサイトに無断リンクをしたときに文句を言われたならば、その結果に関しては無断リンクをした側の自己責任とはいえません。なぜなら、無断リンクをした側にとってその結果として嫌がられるかどうかについての情報は与えられていなかったわけで、後出しジャンケンさながらに相手の行動を見てから自分の態度を決めたのは、無断リンクをされて文句を言った側なのですから。文句を言われた側としては「俺に何か特別な恨みでもあるの?」というような納得のいかない気持ちを抱かされたとしても不思議ではないような気がします。

相手にそのような気持ちを抱かせるのは申し訳ないと感じる運営者にとって、どのサイトが無断リンク禁止なのかの基準を明確にして、無断リンクをした場合にどのような結果になるかに関する情報についてウェブ利用者一般にあらかじめ説明しておくというのは自然な方法であるといえるでしょう。

特に、公共性の高い団体のサイトなどで無断リンクの禁止が宣言されることがあるのは、利用者に不公平感を与えないための配慮としての運営方針に関する情報の開示という意味合いがあるのかもしれません。そして、そのようなサイトが無断リンク禁止を宣言をするのは変であると主張するためには、なぜそのようなサイトが無断リンクをされたときに嫌がる権利を放棄しなければならないのかについての根拠が必要となる気がします。

ブックマークコメントへのレス

あー。嫌がられる責任は確かに自分にあるけど。嫌がる権利を放棄しろとも言ってない。公開文書のどの部分にどういう記述があるか、を指し示すだけで嫌だと言うなら何が何故嫌なのかを明確にしろ、と思う。

はてなブックマーク - ghostbassのブックマーク / 2007年8月29日

にて取り上げさせてもらいました。

「嫌がる権利」 / リンクは嫌悪の対象たりうるか。

はてなブックマーク - kana-kana_ceoのブックマーク / 2007年8月29日

無断でリンクされることを嫌悪している人はいるようなので、無断でのリンクは嫌悪の対象たりえるように思えます。

何を嫌いになるかに権利も糞もないと思うけど。無断リンク禁止と言うところに無断リンクしたら嫌われるよね、と言うだけの話では。嫌われた結果文句を言われますとか、粘着されますとか、荒らされますとなるとまた別

はてなブックマーク - subsukaponのブックマーク / 2007年8月30日

おっしゃるとおりで、無断リンク禁止宣言の存在と、それを無視して嫌われた結果として文句を言われたり、粘着されたり、荒らされることとは別の話です。そのような事態に陥った場合には、嫌った人と嫌われた人の当事者同士で勝手に処理してくださいといったところです。